冬の果実には多種多様なものがありますが、中でも柑橘類が代表格でしょうか。
みかん、柚子、キンカン、レモン、はっさく、文旦などなど。
これら冬の果実はビタミン豊富で香りも良く、食べて美味しいものがたくさんありますね。
そんな冬の果実の中で一風変わった存在が「かりん」ではないでしょうか。
黄色く比較的大きな長円形でゴツゴツの実。
強い芳香があり、なんとも美味しそうな姿です。
ところが「かりん」はそのままでは食べることができません。
今回はそんな「かりん」をおいしくいただくレシピをご紹介。
冬の贈り物「かりん」で心も体もぽかぽかになってみましょう。
かりんはどうやって食べるのか

「かりん」は中国原産のバラ科の落葉高木です。
冬には爽やかな芳香を放つ実をつけます。
外見は洋ナシを思わせ香りも良いということで、食べるとどんな味なのか期待してしまいますね。
ところがかりんの果実は生食することができません。
いざ皮をむいてみても非常に硬くむきにくいし、果肉もパシパシで硬いですね。
実際に口に入れると強烈な酸味と渋味があり、食感もかなりの不快感があります。
こうなると果実酒や砂糖漬けといった方法で楽しむことになります。
【かりんとレモンのシロップ(シナモン風味)】

キンカンもそうですが、よくのど飴などに使われる「かりん」。
風邪対策にもってこいのメニューが今回ご紹介する「かりんとレモンのシロップ」です。
今回はさらに香り高く楽しむためにシナモンを加えて作ります。
材料(300~400g分)
- かりん・・・・約450g
- レモン・・・・一個
- 生姜・・・・・約30g(お好みに応じて)
- 水・・・・・・400㏄
- てんさい糖・・200g
- シナモン・・・少々(お好みに応じて)
- 塩・・・・・・ひとつまみ
作り方

材料となるかりんとレモンはよく洗います。
かりんはくし切りにします。
実はかなり硬いので切る時には注意が必要です。
種や黒くなっているところはきれいに切り取ります。
くし切りしたかりんはさらに0.5ミリのいちょう切りにします。

レモンは4等分のくし切りにします。
かりんの中に半分量をしぼって入れます。
果肉も皮を取り除いてその中に入れます。
生姜はうす切りにして入れます。
お好みで量を調節します。

鍋に水を入れて中火で約40分炊きます。
炊き終わったらザルでこし、果汁だけを鍋に戻します。
てんさい糖、レモン果汁、シナモン、塩を入れて弱火から中火でコトコト煮詰めます。
目安は液体量が3分の1になるまで。

瓶などの容器に移します。
容器は前もって煮沸消毒しておきます。
これで完成です。
お湯やお酒で割って飲めば身体ぽかぽかです。
他にも色々な用途があり重宝します。

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【かりんとレモンのはちみつ漬け】
かりんとレモンのシロップを作る過程で、せっかくなのでもう一品作ってみましょう。
材料もシンプルな「かりんとレモンのはちみつ漬け」です。


材料
- かりん・・・・200g
- レモン・・・・一個
- はちみつ・・・保存瓶を満たすまで
作り方
材料となるかりんとレモンを良く洗います。
かりんはシロップの時と同様、くし切りにして種や痛み箇所を取り、0.5ミリのいちょう切りにします。
レモンは薄く輪切りにします。
熱湯で煮沸消毒した瓶などの容器を用意します。
容器にかりんとレモンをバランスよく詰め、はちみつを入れていきます。
材料が完全にはちみつに漬かり、容器が満たされるまでが目安です。


しばらくたつと水が上がるので、よくかき混ぜて完成です。
はちみつ漬けは様々な飲み物と割っていただいたり、ジャムの代わりにしたりと用途は様々です。
よく漬かったレモンは食べることができますが、かりんは食べないようにしましょう。



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まとめ


冬の贈り物「かりん」は生食することができないので、そのエキスをいただくという形になります。
今回はシロップとはちみつ漬けという2つのレシピを紹介しました。
かりんはわざわざ買うという機会は少ないと思います。
山で落ちていたものを拾ったり、お寺などでいただいたり、偶然手に入ることの方が多いモノかもしれませんね。
もらったは良いけれど、どうやって使おうかと悩んだ時にはぜひお試しください。
最後までお読みいただき有難うございます。